第13章 12章 光の指す方へ
あれから2時間ほどたっただろうか。
周りは幻想的な夜の海の景色になっている。
冬の海は美しく、そしてまるで絵本の中に来たような世界。
すると梨雄のバイクはとある駐車場へととまった。
そこにはテラスのついた一件のお店が立っていた。
私はバイクを下りて梨雄にヘルメットを返すと「梨雄が連れて来たかったところはここ?」ときいた。
すると「違うよ。まだ現地にはついてない。先にご飯食べよう。暗くなってきたし。とりあいず長時間のドライブお疲れ様。」そういって私の頭をポンポンと撫でる。
やがて梨雄もヘルメットを片付け、バイクに鍵をかける。
そして私達はその目の前にあるお店へと入っていった。
そこは少し洒落たイタリアンレストランで一品料理の店だった。
お店の中はクリスマス仕様になっていてそこそこ中にもお客さんがいた。
梨雄が何やら店員さんと話していて私は遠目からそれを見ていると、梨雄は私に手招きをする。
すると「この人俺の実の兄でここの店の経営者兼店長の結樹」そういって私に紹介する。
すると梨雄と話していた店員さんは私に
「弟がいつも世話になってるみたいで。今日はゆっくりしていって。」そういう。
私は「いえ、こちらこそ。」
そう返すと
「お前の彼女かわいいじゃん。澪ちゃんだよね?」
とちゃかすようにいう。
それに対して梨雄「だろ?」と惚気だす。
少し恥ずかしい、そう思っていると結樹さんは梨雄に「言ってた席、こっち」そういって私と梨雄をつれ店の奥にある階段へと向かった。