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いつもの電車

第12章 11章 環境変化と心境変化


「クリスマス、デートしてもらえませんか。」


そう梨雄は言った。

私は

「え?それでいいの?」

思わずそういってしまう。



「俺はこんなことでもないとデートなんて誘えないからね。」

と照れ臭そうにいう。



私は思った。


今まで進展が何も無かったりしたのは別に私に興味がないとかそうゆうことじゃないんだと。


人と付き合ったことのない私にはこれが普通なのかもわからなかった。



けれどやっぱりそれが私たちのペースなのだと。


早かろうが遅かろうが。


それが私たちの速さならいいんだなと。


私は「じゃあ、お願いします。」そういって梨雄に抱き着いた。


待ってるだけじゃダメなんだ。時には私が引っ張らないとダメなんだ。


そう思ったからだ。


すると「ダーメ。男の部屋でそれをやるのは良くないよ?」そういって私を引き離す。


「でも、嬉しかった。ありがと。」


そう笑顔で梨雄は言った。


時計を見ればもう9時前だ。



「私もうそろそろ帰りますね。」


そういうと「そっか。じゃ、また明日。」

といって玄関まで見送ってくれた。


それから帰り道。


家までの間、クリスマスが楽しみで楽しみでしかたがなかった。
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