第3章 2章 あの人の名前
そのあといろいろお互い今まで聞いちゃいけない気がしていた学年や、部活の話をした。
梨雄さんは今高校二年で、部活は無所属。けれど去年まではしていたみたいだ。
何となくその理由は聞けなかった。
一方私は一年で、部活はもちろんの如く無所属。
梨雄さんは私の一つ年上になる。
初めてあの人、梨雄さんと学校の話をした。
梨雄さんが英語が苦手なこと、梨雄さんは去年までバスケ部に所属していたこと、立ち入り禁止の屋上の手前の階段でいつもお昼ご飯を食べていること。
私はそのことを話してくれたことがすごく嬉しかった。
つい何週間か前までは暇つぶしとして話していたかも知れない。
けれどいつしかそれは朝と夕方の楽しみな時間になっていた。