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いつもの電車

第9章 8章 重なる想い、交差する友情


誠Side


『俺は次こそ本気だ。』



この言葉を梨雄の口から聞いてから俺はあいつから距離を置いている。

一方的に。


あいつに話し掛けられてもなんとなくそっけなく返事をしてしまってその場を去ろうとしてしまう。


俺があいつから距離をおけば

あいつは

梨雄は


澪とうまくいく。


俺はそう思った。


もしかしたら俺の安易な考えなのかも知れない。

けどもしそうしたことによって少しでもうまくいくのであれば俺はあいつらに幸せになって欲しい。


あの二人はうまくいくと思う。

所詮俺は外野だと思う。

フラれたあの日は梨雄に『次はどっちか選ぶだろう』っていった。

けど次はない。


俺はあの日、フラれて決めた。


もうあいつは諦める。



諦めるというか俺は澪と梨雄の幸せを取りたいと思った。


あの日付き合えないと言ったから吹っ切れた。


俺はもう引きづらない。

正直他の女と付き合ってる時も時々澪ならどうなってたかとかもしかしたらあの時気が合ったのかとか思ったことが結構あった。

けどフラれてそれは吹っ切れた。


それに澪の目は梨雄の好きな目だったと思う。


自然と互いに目で追ってた。



俺はそれを見ていてあの時は辛かった。

けど今は辛くない


心の底からあいつらの幸せを願える。



だから俺はしばらく梨雄とはあまり会わないようにしたい。

気を使わせないように。

でもそれでもしあいつと切れたらと思うとそれはそれで心配だ。


けれど次はあいつの言葉を


『そんなことじゃ切れない』

って言葉を信じる。
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