• テキストサイズ

いつもの電車

第9章 8章 重なる想い、交差する友情


誠Side

「昼休み気が向いたら話してやるよ」

朝あいつが言った言葉が気になる。


最近あいつに笑顔が増えた。

あいつは部活をやめてから笑顔がかなり減っていた。

けれど最近澪のおかげで笑顔がかなり増えた気がする。


あいつは昔からあからさまに顔に出たりしないタイプだ。

どちらかというと何かつらいことがあっても笑顔でなんにもなかったかのように振る舞うタイプ。

けれど今日は明らかになにかいいことがあったような顔をしていた。

すごく嬉しそうだった。


何があったのかは気になるけどあいつに嬉しいことがあったならいいかなと思う。



昼休み何かを聞くまでそわそわしていた。


そして待ち遠しにしていた昼休み。教室で飯を食いながら話していた。

あいつから聞いたことは正直びっくりした。


「澪が文化祭くるらしい」

何故そうなった。

確かに文化祭は一週間後だ。

けど昨日あんなようなことがあってまさかそんな急にあいつが行動に移すなんて思ってない。


ましてやうちのクラスでやるのは王子様の格好をしたやつが接客するとかいうふざけたカフェだ。


俺としてはかなり恥ずかしい。

着飾るとかそうゆうのにはイマイチなれていない。

それに澪を連れて来るとか恥ずかしくてしょうがない。

俺は反論した。「なんで澪呼んだんだよ。」

すると梨雄は「俺は次こそ本気だ。会える機会があるならできるだけ会いたいしいいところ見せたい。それだけ。」といって手をヒラヒラとふって教室を出て行ってしまう。


おそらく屋上手前の階段に行ったんだろう。

いつもは飯はあそこで食っているから。


けれど今日はあいつと飯を食う気にはなれなかった。

そのあと俺は他の奴と教室で引き続き飯を食った。
/ 125ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp