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いつもの電車

第9章 8章 重なる想い、交差する友情


時間は経って放課後。

私は彼らを呼び出した場所へと向かった。


向かったのはこの前誠くんが連れて来てくれた展望台。


私が行った頃には二人とも現地に着いていた。


軽く彼らに手を振って近くへと駆け寄った。



そして私は

「ごめんなさい。」

といった。

すると梨雄は私に「なんでごめんなさいなの?」と聞いてきた。


私は「いろんな事に対してです。」と返した。

敬語に戻ってしまっている。それに対してもいろんな事に対してなんだと思う。私も謝るつもりはなかった。

無意識の間に涙がこぼれ落ちていて。

それをみた誠くんは私に「泣くな。困らせたよな。こっちこそごめん」そういって頭を撫でてくれた。

私は「ありがとう。それでお返事の件なんだけど二人とは付き合えないです。本当にごめんなさい。」

といった。

すると梨雄は「え、俺だけがフラれるんじゃないんだ。」と驚いていた。


それを聞いた誠くんは「え?俺その逆だと思ってたんだけど。」と言っていた。

多分、これは二人の友情関係が厚いからだと思う。


しばらくなんてことない会話をしていると誠くんが「それで俺らがフラれた理由って聞けたりするのか?」と聞いてきた。


私は頷くと話を始めた。

「二人がうらやましくて。私の存在で二人が優いつ無二の親友を失うかもしれない嫌でふった。ただそれだけだよ。」
そう答えた。

すると梨雄は「そこまで考えてくれたんだ。ありがとう...でもな、俺と誠はそんな簡単に切れるようなもんじゃないよ。な、誠。」
といった。

その問いに答えた誠くんも嬉しそうで。

その時の梨雄はとっても笑顔で。

やっぱりいいなって思えた。親友が。

うやましいって思う。


多分すぐには梨雄に好きなんて言えない。

けどいつか言いたいなって思う。


でもその頃いつかは以外とすぐにくるものだった。
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