第6章 5章 会えないを会えるにすること。
梨雄さんとお出かけをしてから一週間がたった。
あの日から梨雄さんは私が夏休みの間毎日通っている図書館に毎日来ている。
梨雄さんはいつも私を見つけると軽く手を振ってくれて私はそれに対して手を振り返す。
そのあと梨雄さんは私が座っている席から一席空けて隣の席に座る。
その間は喋るわけではない。
時間は私はいつも1時頃から、梨雄さんは2時頃から来る。
帰りは二人とも5時頃で私が席から立つといつも梨雄さんも席から立って同じ電車で帰る。
図書館はいつも学校に行くとき梨雄さんの下りる駅の前の駅で、下りてすこし歩くとあって、途中までは梨雄さんと一緒だ。
なので帰りだけ話す。
学校に行っていたときと同じ他愛もない会話。
けれどそれが楽しい。
いつも私は早く5時にならないかなそう思いながら図書館にいる。
早く話したい。そう思う。
いいお友達だなってそう思ってる。
帰りの電車で勉強している間わからなかったことを聞いたりもする。
梨雄さんは勉強は好きじゃないと言っていたけれど私のわからないところをすごくわかりやすく教えてくれて。
こんな先輩が同じ学校にいたらさぞかし楽しいだろうし頼れるだろうなって思う。
お兄ちゃんでもいいななんて思ってしまう。
知り合ってよかった、また明日会えるのが楽しみ
そう思う