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いつもの電車

第5章 4章 いつもと違う私たち


梨雄Side

帰宅後俺はすぐに誠に電話した。

「もしもし?どーだった、デート。」

「楽しかったし、楽しそうにしてくれてたからうれしかった。」

「そうか。そんで、あの子には告白したのか、梨雄。」

「しようとした「は?え、言わなかったのかよ」言えなかったんだよ」

「言えなかったって。お前そんなビビりだったっけ?」

そういいながら誠はすこし笑った。

「ビビりじゃねーよ。断られたらなとか関係壊れたらなとかいろいろ考えたら言えてなかった「それビビりっつーの。」ち、違ぇーよ。」

「はいはい、梨雄はビビりじゃない。」

「よろしい。それでさ」

「おう」

「俺今日出かけて確信した。みおちゃんが好きだって」

「確信するのが遅いなwいつもならすぐに付き合ってすぐに別れてるのに。」

「お前一言余計」

「ごめん、ごめん。で、次会う予定は?」

「まだ決まってない」

「マジかよ。夏休み何してるっていってたんだ、その子」

「市内の図書館にいるっていってた。」

「じゃあ、明日からお前は図書館通いか。本読めないお前にできるのかよ」

「俺もそれくらいはできるよ。」

「はいはい。まぁ、がんばれよ。」

「あぁ。話聞いてくれてありがと。おやすみ」

そういって電話を切った。

今までここまで誠実な付き合いをしていきたいと思ったことがなかった気がした。

みおちゃんには特別さを感じた。

だからこそ傷つけたくないし、気まずくなったりしたくない。

別に今までの女の子を傷つけたくなかったわけではないし、大事にしなかったわけでもない。

けれど彼女はガラスのように繊細そうで触れただけで壊れそうな気がする。

いつか気持ちを伝えたい。けれどいますぐは無理だ。そう思った。
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