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いつもの電車

第15章 14章 短い時間で。


あっというまに時間は過ぎ、気付けば外は真っ暗だった。



「もう、時間だね」そう名残おしそうに梨雄はいう。


私は何もいわずこくりと頷いた。




外にはキラキラのイルミネーションがあり、
建物の周りをキラキラに彩っていた。




私がそれを見つめていると梨雄は「写真、とろっか?」そういう。

私が「うん。」そうかえすと携帯を取り出して自取りを二人でした。


「本当はもうすこしちゃんと取りたいんだけどできそうにないから」そう言って困り顔で彼は笑った。



私はあることなかなか切り出せずにいた。



実を言うと私は明後日、日本を発つ。


急に決まったことのためこのことを言い出せずにいた。



けれどこのまま行けば彼は明日の朝、電車で不信に思うはずだ。


だけど彼はこれを言うと悲しむ気がした。




私が留学をするといったあの日のように。



もうあんな顔は見たくなかった。




急に向こうに行くのが早まってしまったのもありタイミングを逃した。


私が聞いたのもつい一週間前の話だ。




私はそのあと梨雄に家まで送ってもらい、そのことについては何もいわずに別れた。



多分これがさよならってわけじゃない。



だけど向こうに行く前に彼の悲しむ顔を見ては私が堪えられない。



少しだけの我慢。





そう言い聞かせて私は荷物を再び詰めはじめた。
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