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いつもの電車

第15章 14章 短い時間で。


梨雄Side



今日は緊張してうまく話せない。



いつもの俺ならへらへらと話しをするのだが今日はなかなかそうもいかなかった。




飯を食ったあとも、雑貨屋などにいくがイマイチ話が途切れる。





あともう少しでこんなこともしょっちゅうできなくなるのに、



時間をぼうにふっているだけなのに。




そんな意識がありながらも弾まない。



ぼーっとしていた。するとぽんぽんと肩を澪に叩かれる。


「ん?」と言うと彼女は「次のところ行こう」と笑顔で俺に声をかける。


そうだよな、俺は澪と少しの間会えなくなるのが寂しいという自分勝手なことだが澪からすれば俺と会えないだけじゃなく、親や、友人などとも会えなくなるだけじゃない、

何よりなれない場所に引っ越すのだ。



言葉も通じないような場所に。



彼女は今は笑っているが、内心は不安で一杯なはず。



だから、今は彼女を支えてあげられる間に支えてあげなきゃいけないんだ、


そう自分に言い聞かせた。
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