第15章 14章 短い時間で。
私はバレンタイン用品の売り場をうろうろしていた。
そこにはたくさんの品物が立ち並び、ある程度はあげるものを決めてきたはずなのに悩んでしまう。
しばらくうろうろしていると近くに見覚えのある人影があった。
梨雄と誠くんだ。
私は颯爽と二人に声をかける。
彼らは私にすぐ気づき「こんなところで会うなんて珍しい。今日は何しにきてたの?」と梨雄が私に言う。
サプライズにしたいためあまり内容は言いたくなかった。なので「ちょっと用事で。梨雄達は?」といった。
言葉を濁したからか、少し梨雄の顔が歪んだと思ったのは気のせいだろうか。