第5章 5
「?どうしたんだ?」
隣で葉が訪ねてくるが、あたしは緊張で声が出せなかった
―「やぁ、朱音。いるんでしょ?出ておいでよ。迎えにきたよ」
神威の淡々とした声がスピーカーを通して聞こえてくる
その中で、声に対してなぜか神楽が一番に反応した
「兄貴!?…何で?何で兄貴が朱音のこと知ってるアルか…?」
…兄貴?
…え?
あたしは神楽の言葉を思い出す
そうだ
あたし達が付き合っていたのも3年前
あたしは確かに神威のもとから姿を消した
そして何より神楽と神威
よくよく見てみれば
ちゃんと似てるじゃない…
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