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3Z(2)

第5章 5



俺達は抵抗することもなく、町の外れにある工場の跡地にやって来た

「バカな奴等だねぇ。こんなことしても朱音は帰って来ないよ?朱音は一度決めたことは何があっても変えないんだ。だから俺も困ってるんだけどね~」

神威は楽しそうに笑う

「それが朱音の本望だったらな」

「…どういう意味かな?」

土方の言葉に反応する神威

「朱音は俺達の仲間だ。朱音もそう思っている。テメーなんぞのためにわざわざ俺達を…うっ!」

「トシ!」

土方の言葉は神威の腹への一発でかき消される

「その言い方だと、俺より君達の方が朱音のことを分かってるみたいじゃないか」

3Zの奴等はそれきり口を開かなくなった

「…オイ。朱音とのこと教えてくれんじゃなかったのかァ?」

「まあそう焦らないでよ。ちゃんと話すよ。朱音が来たら」

「!それじゃ意味ねーんだよ!もう朱音に関わるな!」

俺の言葉も虚しく、神威は黙ったままだった

これじゃ朱音が来ても何もしてやれねェ…

俺は

俺達は黙って見てることしか出来ねェのか…!





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