第1章 1
「銀八、さっさと紹介せんか」
「あー悪い悪い。てめーら、今日から世話になる月夜先生だ。仲良くなー」
つ、くよ…?
「なんじゃその小学生みたいな紹介は。今日からぬしらの副担任を勤める月夜でありんす。以後よしなに」
…なん、で…
「つっきーは銀ちゃんの恋人アルか?」
「ばっ、んなわけねェだろ!先生は 朱音一筋だっての。なあ、 朱音?」
神楽と先生の言葉がかろうじて耳に入る
「… 朱音?」
月夜先生の声だけははっきりと聞こえた
『何で…』
力が抜ける
「 朱音か!?…元気そうで何よりじゃ」
「え?何?君たち知り合い?」
何で月夜先生がそんな顔するのよ
何でそんな心配そうな顔するのよ
『…ふざけないで』
「… 朱音?」
隣から葉の心配そうな声が聞こえてくる
『何でアンタがここにいるのよ…』
「…銀八も言ったはずじゃ。わっちはこのクラスの…」
『だからふざけないでって言ってるじゃない!』
自然と大声を張り上げ、ハッとして周りを見回すと、びっくりしたような皆の顔があった
『っ!…とにかくあたしは認めない。今度こそは…許さないから』
そしてあたしは走って教室を飛び出した
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