第1章 1
「大丈夫か?」
「高杉のヤローに何かしたんですかィ?」
心配そうにトシと総悟が話しかけてくれた
『ありがとう、大丈夫だよ。何かした覚えは無いんだけど…』
むしろ何かされた覚えしかない
「アイツがあんなヤローだとは思わなかったネ!けど銀ちゃんが話してくれてるから安心するヨロシ!」
『うん、ありがとう神楽』
そうだ、あたしは今何も出来ない
ただ待ってるだけ
「そう言えば今日新しい副担任の人が来るらしいわよ」
妙ちゃんが無理に話を変えてくれようとしてくれてるのが痛いほど分かった
『へー!そうなんだ!楽しみだねーっ!』
だからあたしも気にしてないというように振る舞うことしか出来なかった
教室に着き、暫くすると話が終わったであろう晋助と銀八先生がやって来た
その時の晋助はいかにも話しかけるなと訴えているようで何も言えなかった
「てめーら、席付けー。そんでてめェらも知ってると思うが今年からうちのクラスにも副担任が着く。何でか分かるかー?お前らの面倒を見るのが先生一人じゃどうしようもなくなってしまったからでーす。まあ臨時みてェなモンだからベッタリ着くって訳じゃないみてェだが」
「先生、長くて読みにくいです」
「黙っとけヅラ。長いのはてめェのヅラだ」
「ヅラじゃない、桂だァァァ!」
うん、もうコントだよね
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