第4章 4
昼休み
「朱音ー!屋上行くヨロシ!」
『あ、うん!いいよっ!』
あたしたちは屋上へ行き、誰もいないことを確認した
『で、どうしたの?』
お弁当を広げながら神楽に話題を振る
神楽の方を見るとこれでもかってぐらいの量のお弁当があった
見慣れたとは言え、こんな小さい体のどこに入るのか、どうして太らないのか不思議に思う
「…兄貴がまた元に戻ったアル…」
『元に?』
あたしはさっきまで考えていたことを頭の中から消した
「私の兄貴が3年前に恋人がいたのは話したアルな」
『うん』
「その人と付き合う前、兄貴はバカばっかりやってたネ。喧嘩は毎日で、家にも帰って来なかったアル。けど付き合って兄貴は変わったアル。喧嘩も減ったみたいで、家にもちゃんと帰って来てたネ。けどその恋人が急に兄貴の元から消えて、兄貴はまた喧嘩に明け暮れたアル」
神楽は大好きなご飯にも口を付けずに話してくれる
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