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第1章 1



高杉晋助

あたしの日常から急に姿を消した

電話してもメールしても返事はない

あの日会って以来、学校にも来なくて

家に行ってみたけどいつも留守だった

今日は始業式

きっと来ないだろうな…

そう思った矢先


ーガラッ


乱暴に開けられた扉から現れたのは

いつもと同じような晋助の姿だった

『おはよう、晋助!何で連絡無視したの?学校にも来なかったし』

晋助は無言で自分の席に座った

『晋助?』

「…てめェに関係ねェだろ」

『っ!』

その時の晋助の眼は、一言で言うととても怖かった

「何アルか、その態度! 朱音はお前のことずっと心配してたネ!ごめんなさいくらい言ったらどうアルか!」

『大丈夫だよ、神楽!ありがとう』

神楽が心配そうにあたしを見てくる

神楽だけじゃなく、妙ちゃんや九ちゃん、葉やトシや総悟たちみんなが

『どうしたの?晋助。何かあった?』

一瞬

一瞬だけだったけど、晋助の眼がいつもの優しいモノに戻った気がした

「てめェに関係ねェって言ってるのがわかんねェのか?」

「はい、そこまでェー。始業式始まるぞー。高杉は後で俺んとこ来い。さっさと移動しろー」

先生のやる気のない声によって納得のいってない人もぞろぞろと動いた





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