第3章 3
高杉side
昼寝をしていたつもりが、いつの間にか放課後になっていた
もうそろそろ帰ろうかと思っていたが、それは出来なかった
朱音と沖田が来たと思ったら何故か二人は抱き締めあっていた
遠くて何を話しているかは分からなかったが、二人はどこかいい雰囲気だった
チッ…
沖田は朱音じゃなくてチャイナを好きだったはずだが…
聞こうにも聞けない
俺達はもうずいぶんと話していない
もう一度眠ろうとしたら朱音に呼ばれた
どうやらバレていたようだった
悪態を付けばしっかりと返してくれることが嬉しかった
それよりも、久しぶりに話せたことが
『あたしは晋助のこと…』
心臓が高鳴った
朱音の言い方はまるで
俺のことが好き、みたいで…
次の言葉を生唾を飲んで待ったが、それは聞けなかった
朱音は俺の前から消えた
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