第2章 合宿
「いやー皆とお泊まりなんて嬉しいなあ。」
「いや、お泊まりじゃなくて合宿っすから。」
「鉄平、花札持ってきた?」
「嗚呼、勿論だ。」
「ってオイ!お前ら話を聞け!」
日本に帰国してから連日、部活が終わってから毎晩鉄平と花札をし、見事に私も花札にハマってしまった。昔から鉄平とはよく気が合うし、鉄平の好きな物は好き。嫌いなものは嫌い。別に趣味を合わせてるとかそういう訳じゃないけど、一緒にいる時間が長いせいか、不思議とそうなってしまった。
「「夜は皆で花札やろうね(な)。」」
その言葉に順平は大きな溜息をついた。
「どうしたの順平?合宿始まる前からなんか疲れてない?飴食べる?」
「誰のせいだと思ってんすか!?」
これまた鉄平オススメの黒飴。順平に差し出したが受け取って貰えなかったので飴を一つ手に取り自分の口に入れた。美味しいのになあ。