第6章 【番外編】彼氏が目の前で金髪美女にキスされました
「私もキスしてくる。」
可愛い後輩達にキスをするのを我慢してた。けど、大我にとってキスはさ程大した意味を持たないらしい。それなら後輩達にキスをするのを遠慮しなくてもいいって事だ。大我の部屋を出て、皆のいるリビングへ向かおうとしたが、大我に手を握られた。
「誰とキスしてくるつもりだよ?です。」
「そんなの可愛い後輩達に決まってんじゃん。大我はアレックスさんとキスしたんだし、私だって後輩にキスしたって構わないでしょ?」
「んな…!ダメに決まってんだろ!です!」
「もう決めたもん。」
そう言うと、乱暴に顎を捕まれ、無理矢理大我にキスをされた。それを退けようと大我を押すがビクともしない。貪るように私の唇へ深く深く口付ける大我。息が苦しくて、抵抗する力が弱まる。
「…今まで俺がどんな気持ちで他の奴らにキスしてんのか分かんねえのかよ?…です。」
その悲しげな表情に、チクリと胸が傷んだ。なんで大我がそんな悲しそうな顔するのよ。泣きたいのは私の方なのに。
「この唇も、この体も全部、俺のモンだから…。やっと俺のモンになったのに、他の奴なんか見んなよ。です。」
「…大我はアレックスさんとキスしたじゃん。」
「あれはその不意打ちで避けきれなくて…すんません。もう二度としねえから。だから、俺以外の奴とキスするなんて言うなよ。です。」
そう言って今度は優しいキスをしてくれた大我。私の好きなとびっきり甘いキスだ。
「本当に?約束だよ?」
大我の言葉を信じ、その日は鉄平と共に帰宅した。けど、翌日大我の家に大我を迎えに行くと、大我のベッドで大我と共に裸で眠り、あろう事かその大きな胸を大我に擦り寄せて眠るアレックスさんを見て私は大声を上げた。当面安心出来なさそうです。