第5章 恋煩い
「うわあ…嘘でしょ!?」
「それはこっちの台詞だよ!自分の気持ちに今まで気付かなかったとかどんだけ鈍感なんすか!」
「でもさ、それって、大我とキスするとかそういう事!?いや、無理矢理!心臓はち切れちゃう!」
「散々俺らにはしてたじゃないすか!」
だって後輩可愛いし。いや、大我も勿論可愛いよ。可愛いけどさ、大我とキスなんて想像しただけで私死んじゃいそう!
「まあそれは付き合ったらの話でしょ?」
そりゃあそうだ。付き合ってもないのに、付き合う前提で話をしてた。
「大我って好きな子いるのかな!?」
「…遥香さんって自分の気持ちもそうだけど、人の気持ちにも鈍感ですよね。」
「安心しろ遥香!俺がそれとなく聞いてみる!」
自身の胸をトンと叩き、誇らしげな表情をする鉄平。なんて頼りになる幼馴染みなんだ。
「流石鉄平!頼りになる!」
この喜びを体で表現すべく、鉄平に抱き着こうとしたが、誰かに首根っこを捕まれた。