第1章 誠凛高校男子バスケットボール部マネージャー、帰国
「おお!火神ファインプレー!」
「危ねえだろうが!」
火神と呼ばれた男の子に抱きとめられ、私は無傷。だが、それと同時に激しく怒られた。私が抱きかかたわんちゃんは私の腕からぴょんと飛び降り、水色の髪の男の子の元へ走っていった。
「Thank you.It was saved.(ありがとう、助かったわ。)」
「おい!なんの騒ぎだ!?」
騒ぎを聞きつけてやってきた人物を見て私は恩人を押しのけ、その人物の元へ走った。
「I wanted to meet Junpei!(順平会いたかったよ!)」
「げ、」
私の姿を見るなり嫌そうな顔をする順平の首に手を回し、その唇にキスをした。それを見た彼らから声にならない悲鳴が上がった。
「おう、なんだ遥香、いつ帰ってきたんだ?」
「Teppei!」
順平から離れ、今度は一つ下の幼馴染みである鉄平に抱き着き、同じようにキスをした。