第8章 Happy birthday! ~サプライズバースデー~
コホン・・・と秀吉が話し出す前に政宗が声を出した。
政「麗亞! お誕生日おめでとう!!!」
秀「お、おいっ!! 抜け駆けするとはっ・・」
家「どうでもいいですよ。早く皆でお祝いしましょう!」
そう言って皆口々に麗亞にお誕生日のお祝いの言葉をかける。
幸「改めておめでとう麗亞っ」
謙「おめでとう。麗亞。本当は二人きりで居たいのだが、今日は我慢するとしよう。」
三「麗亞様お誕生日おめでとうございます。」
秀「あ・・・おめでとう麗亞。悪かった、心配をかけて。」
「じゃ、安土城の町の人たちの話も嘘?」
佐「あぁ、皆で手分けして麗亞さんが来たらこう言うようにって言って回っていたんだ。」
見事に巧妙に仕掛けられたドッキリにまんまと騙されたわけだった。
「安土城下中を巻き込んでのドッキリとかやめてほしい。ほんとにひとりぼっちになっちゃったかとおもった。」
むぅぅとふくれっ面になった麗亞の目の前にスッと食べ物が差し出される。思わずそれを口に入れてしまった。
「ん・・・・。美味しい。」
政「だろ?特製の料理だたんと食えよ。」
そういえば、ほとんど朝から何も食べていなかった麗亞。意識するとお腹が空いてきた。
「でも、なんで信玄様や謙信様が?」
玄「俺も驚きだよ。信長直々に書状を届けさせるとはね。でも、これも姫の為だ。今日は無礼講だ。」
艶のある微笑みをたたえながらウインクをする信玄。
長「お前の、望む「平和」とやらを今日お前への贈り物にしたかった。それだけだ。」
信長をふと見ると、してやったりの顔をしていた。
「信長様・・・・っ・・・。」
家「あーあ、また泣かせちゃいましたよ。信長様。」
「うっ・・・・っあ、 有難うございます信長さま・・ありがとう皆。私・・嬉しい。」
玄「まだ、うれし泣きをするには早くはないか?姫。君の為に選んだんだが気にいってくれるかな。」
そういうと綺麗な巾着を差し出した。麗亞はそれを受け取り開くと薄紫色をした櫛が出てきた。
「わぁ・・・・綺麗。櫛・・・ですね。これって・・」
佐「そ・・・それは、紫翡翠・・ですか?なんて貴重な。現代に持って行くととてつもなく価値が・・・。」
ぼそりと佐助がつぶやく