第7章 Happy birthday! ~信長誕生祭~
信長の姿を見た幸村は苦々しい顔で信玄に言う。
幸「とっとと行きますよ。見たく無い顔見ることはないでしょぅ?信玄様。」
玄「あ・・あぁ、そうだな・・・・。では姫またの逢瀬を。」
麗亞の手を取り軽くその甲に口づけた。
「信玄様・・////」
ひらひらと手を振り、信玄様は行ってしまった。
幸「ということだ、またな!麗亞!。」
そういうと幸村も信玄の後を追う。その時信長が幸村に声を掛けた。
長「おい、真田幸村、コレを奴に渡せ。」
そういうと朝書いていた、書状を懐から出して幸村に差し出した。
幸「なんですか? 果たし状かなにかですか? とりあえず預かります。」
そういうと、幸村は行ってしまった。
長「ふぅ・・・。いつもあいつらはああなのか? 全く失礼極まりない奴だ。特に信玄。」
そういうと麗亞に触れた手を取り、口づけられたところを手ぬぐいで拭きだした。そして、その上から更に信長が口づけた。
「な・・なにを・・・。」
長「お前に触れていいのは俺だけだ、俺以外の男が触れるのは我慢ならん。帰ったら更に綺麗にするとしよう。」
その言葉を聞き麗亞は、なんだか嫌な予感だけしかしなかった。
気を取り直して市を回っていく。信長は町の様子を伺いつつ何かを探しているようだった。
「何か探しているんですか?私も探しますから言ってくれれば・・・。」
長「人を探しているんだが、お前と共に来たあの忍者を。安土城下に居るというのを聞いた。」
「あぁ・・・佐助君の事ですか。」
そう言った瞬間ふと後ろから声が聞こえた。
佐「呼んだ?麗亞さん。」
「ひぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
突然の応答にすこぶるびっくりしたので変な声を上げてしまった。
佐「すまない・・・驚かせたみたいだね。」
長「どこに潜んでいた、油断ならない忍者だな。あの謙信の元に居ないでわが軍の忍びにならぬか?」
佐「天下人の信長様のお誘いは嬉しいですが、なんとも今の主は俺が居ないと荒れ狂うので、今回は辞退いたします。」
信長はまた懐から先ほどの書状を一通差し出した。
長「これをお前の主に届けてくれ。」
佐「構いませんが、果たし状とかではないですよね?」
「幸村も同じこと言った・・・。」
クスリと麗亞が笑う。