第6章 Happy birthday! ~絶対体絶命編~
幸「なぁ、麗亞に言う事あんじゃねーの?それと佐助にも」
静はハッと幸村を周りを見る。そして佐助に向かうと
静「助けてくれてありがとうございました。」
そして麗亞に向き合うと。蚊の鳴くような声で
静「・・・っ・・ごめんなさい・・・っ」
そんな静を優しく麗亞は抱きしめて背中をさすった。静は席を切ったように嗚咽を漏らした。
皆は安土城下へと二人を送って行くと、前方から機嫌悪そうな男とニコニコ天使の微笑みをたたえた二人がやって来た。
玄「さて、お迎えも来たことだし。我々はここで一時退散するか。」
謙信「仕方ない・・・。信玄今日は朝まで飲むぞ。出なければ斬り合いだ。」
そう言いながら四人は安土の城下へと消えて行った。
家「あ・・・居た。こんな遅くまで何やってんの?全く心配かけないでよね。」
三「麗亞様ご無事で何よりです。さぁ、帰りましょう。」
そして隣に居る静を家康がちらりと見やる。
家「静姫も来るんだよ。お父上がおまちかねだから。」
「え?! セイさんじゃないの?」
三「こちらは、この前遠征に行った隣国の姫の静姫様です。」
静「ごめんなさい・・静と申します。」
静姫は先ほどの勢いが見る影もなく小さくなっていた。この後に待ってあるであろう、父上の怖い顔そして信長のあの鬼のような顔にもう自分の人生は終わったと思っていた。
安土城に行くと広間には皆が集まっていた。そして下座に静姫の父親が畳に頭を擦りつけるようにひれ伏していた。
「あの・・・帰りました・・・。」
おずおずと襖を開けて中に入ると信長が神妙な面持ちで迎える。
長「麗亞ここに・・。」
信長の隣をポンポンと叩く。麗亞は慌ててその隣に座る。
家「あんたはあっち。」
家康に父親の隣に行けと指示され。そそくさと、隣に座り頭を深く垂れた。
長「どういうことだ。今回の件。事と次第によっては私に対する謀反と見なすが・・・。」
父「ひぃぃぃぃ!!! 申し訳ありません!! 娘がしでかしましたことは本当に申し訳ありません!。」
長「で、静よ、お前はどうしたかったのだ?麗亞を亡き者にしてお前が私の正妻と治まるつもりだったか?」
冷たい目で見られ、背筋にゾクリと冷たい物が走る。