第6章 Happy birthday! ~絶対体絶命編~
静「さてどうやって、近づこうか・・・。」
そこに通りの向こうから荷車が近づいてきた。
静「そうだ・・・・・。」
静は通りに歩いていきわざと、道の真ん中で急に蹲った。そして静近づいて来る荷車。
麗亞はふと道を見ると真ん中に女の人が蹲っているのを発見した。そこに荷車が近づいて来る。
「大変っ!!」
麗亞はすぐさまその女の人に近づいて声を掛けた。
「此処は危ないですよ、早く捕まって!!。」
静「あ・・・すみません・・・。」
そう言って麗亞に捕まる静。そしてようやく立たせて、道の端に連れて行く。先ほどまでいた茶屋に連れて行き、椅子に座らせる。
「どうしたんですか?気分でも悪いんですか?」
静「ありがとうございます・・・。ちょっと立ちくらみがして・・・。」
麗亞は急いで店主にお水をお願いしもって来てもらう。それを女の人に差し出した。
「飲んでください。気持ちが落ち着きますから・・・。」
静「すみません・・・。」
コクリと水を飲む。
静(ふふっ・・・これでお近づきになれたようね…。)
内心ニヤリとほくそ笑む静。
静「あの・・・。貴方のお名前は?私は静(せい)と申します。」
「せい、さんですね、私は麗亞と申します。旅をされていたのですか?」
その静のいで立ちは、まさに旅をするような姿。
「もしかして一人で旅をされていたのですか?」
こんな戦国時代に女子一人で旅なんて!自分には到底できないと思った麗亞
静「ええ、ちょっと親元を離れて、旅をしておりました。途中この安土に寄らせて頂いた次第です。」
「凄いです!! こんな時代に女のひとが一人で旅なんて私には到底できません!!」
静(ええ、そうでしょうよ、こんな腑抜けな女では一人では城下の外はあるけまいて。すぐさま盗賊にでも襲われていちころだわ。)
そう、心の中で思いつつ。この女をどうしようかと心の中で考えていた時に。ふと後ろから声がした。
秀吉「麗亞。ここで休憩か?」
振り返ると秀吉が優しい笑顔で麗亞の元にやって来た。
「秀吉さん!!! 」
静(秀吉?!あの豊臣秀吉か?)
秀吉「ん?この女子は?」
「遠くから一人で旅をしてきたんですって「せい」さんって言うの。」