第4章 Happy birthday! ~魔王の帰還編~
光「で、その静姫とやらはどうなったのだ?その後。」
家「どうもこうも、お見送りにはいませんでしたよ?おおかた信長様が怖くなって出てこなかったんじゃないですか?」
光秀はそれを聞いて何か考え込んだ。そしてふと立ち上がった。
光「話も聞いたことだ、俺はちょっと用事を思い出した。先に帰らせてもらう。」
そう言って光秀はその場を後にした。その後秀吉がまとめるように話を続けた。
秀「まぁ、でも何もなかったんだったら特に麗亞に知られてもいいんじゃないのか?」
家「そうなんですけど、でも意外にちょっとしたことでもいろいろ考えるのが女心なんじゃないですか?」
政「まぁな、あいつ結構気にしぃだからな。知られないに越したことはないよな。」
それを聞いて三成に家康ははっきりと告げた。
家「三成、とにかく静姫の件は麗亞には言わない事。わかった?でないと麗亞がずっと落ち込んでしまう事になるけど。」
それを聞いて三成がハッとした顔をする。
三「それは困ります!麗亞様が悲しむのは私も辛いです。わかりました。静姫様の事は言わないように致します。」
そういう話で話はまとまっていったのだった。
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家康の屋敷で密談をしている頃。
「信長様入ります。」
麗亞が部屋に入ると、信長は机に向かって何かを書いていた。
「先程帰られたばかりなのに、お仕事ですか?少し休まれては?」
心配そうに信長を伺う麗亞をチラリと見て信長は言う。
長「案ずるな。これを纏めるだけだ。すぐに終わる。安土に居ない時には秀吉がきちんとやってくれていたお蔭だろう。」
「確かに秀吉さん凄く忙しそうでした。丸一日顔見なかったときがあったし・・・。皆働きすぎです。労働基準監督署があったら調べに来ちゃいますよ。」
不思議な単語にふと筆を止めて信長は麗亞を見た。
長「それは何処の役所だ?五百年後の時代にはそのような役所があるのか?」
「はい、ちゃんと一日の労働時間や残業時間とか一週間で何時間とか一か月で何百時間以上働くとその役所が働きすぎです!と雇っている雇い主を注意したり、処罰したりするんです。」
長「ほぅ・・・。要するに今でいう、家臣共をむやみにこき使うと法に触れるというのだな。そうして家臣たちを守るということか?」