第3章 Happy birthday!～進撃の龍虎編～

浪3「生意気な小娘だなぁ～。」

そう言って浪人の１人が刀を抜き麗亞の目の前に突き付けた。

(しまった、また無謀なことしちゃった…。)

そう思ったのだが、やってしまったからにはもう遅く、引っ込みがつかなくなったのでとりあえず、自分ができる事を考えて浪人に向かって話した。

「私なんかに刀を向けたら、どうなるかわかってるんですか？」

浪1「何？この状況でそんな口が叩けるとは。」

店主は必死に起き上がり麗亞の前に出ると

店「この方は織田家ゆかりの姫、信長様の大切な姫様でございます。このような事をされますと信長様が黙ってはいませんぞ。」

浪2「へぇ・・・。その信長様の姫様とやらがなんでこんなとこにふらふらしてるんだよ？迂闊にもほどがあるなぁ～。」

浪3「よく見ると、流石姫様だなぁ、上玉じゃねぇか。店主よ、お前を見逃す代わりにこいつを貰ってくぞ。」

浪人は刀は収めたが、その代わりに麗亞の腕を引っ張りあげ、強引に引きずってゆく。

「やめてください!嫌っ!!」

浪3「暴れるんじゃねーよ、痛い思いしたくなきゃ大人しくするんだな。」

そう言って麗亞の腕をねじりあげる。

「痛っ・・・」

丁度掴まれている浪人と向き合う形になったその瞬間、麗亞はその浪人の股間めがけて思い切って足を振り上げた。丁度それがクリティカルヒットしたようで、麗亞のねじりあげていた手を放し突然の攻撃の痛みにうずくまる。

浪3「あいたたたたた!!!!。」

それを見た他の仲間が刀を抜き麗亞の方へと斬りかかってきた。

浪1「この女ぁ～!!」

(あ、もうだめ斬られるーーーーー!!)

そう思った瞬間、キンーーと金属音が目の前で響いた。

「え？」

目の前には白い薄い色の髪をなびかせて１人の男が間に立っていた。

「謙・・・信様・・・？」

浪2「なんだぁお前？　斬られてぇのか？」

威勢よく怒鳴るも、その隙の無い謙信の雰囲気にだんだん気圧されていく。

謙「お前らこそ、何をしていたこの娘に。返答次第では許さんぞ。」

今にも斬りかかろうとする謙信の背中をギュッと掴み麗亞は消えそうな声で言う。

「駄目・・・謙信様・・・。」

謙「お前は今、こいつらに殺されそうになっていたのだぞ？それなのに情けをかけるのか？」