第2章 Happy birthday!~信長様奮闘編~
光「ほぅ・・・あの信長様を此処まで追い込むとは麗亞も大した女子だな。」
政「嘘だろ?あの信長様が・・・。」
深刻そうな顔をするこんな信長を見たことが無い皆は、それはそれで動揺が走る。そしてその動揺させた張本人の麗亞に対して、ある意味怖さすら覚えるのだった。
そんな緊張した面々の中でただ一人だけ何事もないようにニコニコと笑顔で居る三成は。
三「そうなのですね!それは知りませんでした!! ぜひ皆でお祝いしとうございます。麗亞様には普段から色々お世話になっております。あの方が笑顔になるならぜひお手伝いさせてください。」
秀「でも、麗亞からは何もそんな話を聞きませんでしたよ。」
光「おおかた日々の事で忘れているんだろう。頭の中身が少ないから仕方がない事だが。」
それと同時に皆の心の中に信長様の宴の事と麗亞の宴のダブルサプライズ準備に追われると思うと、なんだかそれだけで気ぜわしさが何倍にもなる。
家「それはそうと、5月早々に、傘下の大名の所に視察に行かねばならないのですがそれはお忘れではないですか?」
長「いや、覚えておる。だから、今回の視察には三成と家康に同行してもらう。残りの者は麗亞の生誕日に向けて準備をしてもらう」
秀「ですが・・・。」
本当は信長と行くのは秀吉だと言われていただけに。少し残念そうな顔をする。
長「猿、そう暗い顔をするでない、お前なら、麗亞を喜ばせる術を知っていると思い残ってもらった。傘下の大名の視察などより麗亞の事の方が重要だからな。」
信長と同行できない寂しさもあったが、それ以上に「重要事項」な任務を任されたという使命感が湧き上がる。
秀「そうい事でしたら、喜んで仰せつかります・・・。」
長「期待しているぞ。」
その言葉に秀吉は身が引き締まる思いで。一人陶酔していた。
家「でも麗亞が好きな物って、甘い物でもくれておけばいいだけなんじゃないですか?それにそんな事でわざわざ緘口令敷くほどでは?」
長「今回匿秘にしたのは、これが城下に広まり、麗亞に気づかれるだけでなく、他の武将共に知られない為である。奴らが知れば面倒な事になる。」
政「成程・・・信玄や謙信などが、城下に乗り込んで来たら面倒だ。」