第2章 Happy birthday!~信長様奮闘編~
皆はそそくさと、いつもの天守の部屋とは違う部屋に集合する。会合途中で麗亞に見つかってはいけないと光秀の案であった。
秀「でも本当に大丈夫か?見つからないか?」
心配をよそに、光秀は涼しい顔をする。
光「なに、あれにはこの部屋が有ることは知らぬ筈。信長様もここには連れてきたことが無いようですし。」
長「確かに・・・いつもは階下の部屋にいるので麗亞が来てからはこの間は使っておらなんだ。」
そこに、三成から知らせを受けた、家康、政宗が、神妙な面持ちで部屋に入って来る。
長「きたか・・・。」
2人とも誰にも知られずここに来たという緊張からか部屋に入るや否や。堰を切ったように話し始めた。
家「どういうことですか?お館様。いつもの天守ではなくこんな場所に呼び出して。何か重大な事が?」
政「それは俺も思った、こんな場所を変えてまで匿秘にする事項って・・・何か大きな戦でも?それとも奇襲でもするのかと。それなら俺にぜひ先鋒を!」
家「ちょっと待ってくださいよ政宗さん、あなたに先鋒なんかされちゃ、後始末が大変だから、ここは・・」
そんな二人の会話を断ち切るように
長「待て、二人共、戦では無い。落ち着いて座れ。」
三「そうですね、取り合えず落ち着いて座りましょう。皆さん。」
最後に入った三成は笑顔でそういうと、定位置に座った。周りもそれに習い、部屋は違えどもいつもの位置に座る。
長「今日此処に集まってもらったのも他ではない。5の月の事だ。」
その言葉を聞いて皆が一堂にピクリとする。
秀吉と政宗あたりは、お互いに眉間にしわを寄せ見つめ合っていた。
そしてその場にいた皆、心の中で気が気ではなく心の中でソワソワしていた。
長「5の月の13の日が麗亞の生誕日なのだ。・・・。そこで、皆に意見を聞きたくここに呼んだ。あやつの喜ぶ事や物とはなんだ?」
それを聞いた瞬間皆がザワっとする。さっきまで申告な顔をしていた家康すら急に気が抜けたような顔になる。
家「え?もしかしてそんな事で呼び出されたんですか?」
家康にそう言われ、信長はちと眉間にシワを寄せて言う。
長「そんなことではない、これは由々しき事だ。あやつの生まれ日に、あやつの喜ぶ顔が見たいのだ。俺にはさっぱり分からなくて困っておる。早急にこの会議で意見しろ。」