第6章 馬術
──────────────────
────────────
教官からあらかじめ説明を受けた、馬の乗り方。
俺とマルコとコニーは難なくクリア出来たが、身長も力も足りねぇミサキはかなり苦戦していた。
『や……っと乗れたッ!』
すでに肩で息をしているミサキを見て、心配気なマルコ。
そして、半ば呆れ顔なコニー。
「おいおい。大丈夫か?お前、サシャなんかに晩飯やってるから力入らねぇんだよ。」
庇ってやりてぇところだが、コニーの言葉には同感だ。
力うんぬんは女と男との体力の差ってもんもあるかも知れねぇが、これから先、自分の体力を維持する事は必須であり、体調管理も怠るわけにはいかねぇ。
まぁ、馬に乗るくらいの事なんてのは、コツさえ掴んでしまえば、使う力も少なくて済むとは思うが。
「そう言うなよコニー。無事に乗れた事だし、歩行訓練でも始めよう。」
マルコが俺に目配せし、困ったように笑うのを見て、俺もそれに頷いた。
「お前等、衝突しねぇよう十分に離れろよ。あ!ミサキッ……まだ行くんじゃねぇ!!!」
『えへへ。少しだけ!』
早速馬二頭分を駆け出したミサキを合図に、3人で動き出す。
毎度毎度……
えへへ。じゃねーよ!
万が一落馬なんかしたらどうするつもりだ!?
馬の腹を軽く蹴り、スピードを上げてミサキの隣に並ぶ。