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【進撃の巨人】ジャン・キルシュタイン

第5章 座学







『……こんな文字、読める訳ないじゃん。』



小さく溜息を吐き、口をへの字に曲げる。



……ジャンに聞いたら、後で教えてくれるかな。



肩と肩がギリギリ触れない距離。



チラリとお目当の人に目を向けると、当の本人は頬杖をついて、欠伸を噛み締めていた。



……やっぱり、真面目に聞いてるマルコに聞いた方がいいのかな。



取り敢えず、私が理解出来た事は、教官が口頭で話した説明のみ。



この世界はマリア・ローゼ・シーナ、この三つの女神の壁に守られていたが、今はマリアの壁は破られて人々は二つの鳥籠の中で生活しているらしい。



……と言う事だけ。



確か、ミカサはウォール・マリアから来たって言っていたから、多分アルミンとエレンもマリアから来たんだろう。



マリアは巨人の襲来があったらしいから、ミカサやエレンは、巨人と言う生き物を見た事があるのかな。



巨人ってどんな生き物なんだろう。



女神の壁ってどんな壁なんだろう。



私には分からない事ばっかりだ。



……知りたい。

何も分からないから、もっとみんなの事が知りたい。



みんなが生きて来た、この世界の事が知りたい。



私が生きて行く、これからの事が、知りたい。




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