第4章 適正試験
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『それでね、ミカサがエレン達に私の事友達だって紹介してくれたの。』
飯を食いながら喜々と話すミサキの話しを聞く俺達。
『私、今まで友達って言われた事なかったから、凄く嬉しくって。』
そう笑うミサキを、素直に可愛いと思えた。
「お前、友達がいないってどんな田舎に住んでたんだよ。」
「まぁまぁ、コニー、そんな事言うなって。ミサキ?ここには歳も近い人達が沢山いるから、これからは友達だって沢山出来るよ。僕達だっているだろ?」
そんなマルコの言葉にミサキは『うーん』と頭を畝らせる。
『友達って何するの?』
ミサキの素っ頓狂な言葉に喉を通ろうとしていたスープが逆流しそいになっちまう。
「ブハッ!」
思わず笑う俺を、不思議そうに見るミサキ。
何やら、俺達が当たり前のように作っていた[友達]という概念は、ミサキには本当にないらしく、ミサキは今から、人との接し方を学んでいかなきゃならねーらしい。
「お前、あれだよあれ……。何つーか、一緒に楽しい事したり、辛い時に側にいてやったりするんだよ。」
そんな俺の言葉に
『じゃぁ、エレンも私の友達だね!』
なんて、訳の分からない返答が返って来て、コニーと二人、眉を潜める。