第6章 desire
智さんからの口づけは智さんと、同じでいつも優しい…
瞼を開くと、微笑んでる智さんと目が合った。
「翔のキス待ち顔って可愛い…」
「なんですか?それ…」
「ん、だってさ。もう何回もしてるのに、頬っぺたピンクに染めて、瞼をぎゅっと閉じてるんだもん…」
「…だって、何回しても緊張する…」
「そっか…」
智さんがポンポンと頭を撫でてくれて…「まぁ、慌てることもないしな…」
ボソッと智さんが呟いた。
「慌てる?」
「いや、こっちのこと…」
「…あの、智さん…」
「ん?」
「智さんも俺に対して遠慮とかしないでくださいね?」
「なに?急に」
「だって…智さんたまに困ったような顔するから…
今もそういう表情した…
それって俺が原因なんですよね?だから、ちゃんと言ってください…
俺、悪いところあったら直しますから…」
「あ~、ごめん…違うよ?翔が悪いんじゃないから…」
「でも…」
「ほんとに違うから…ただ俺が翔にもっと触れたいだけ…
でも、翔が緊張するって言うから、少しずつ慣れてくれればいいかなって」
「…触れていいのに…」
「翔?」
「緊張するけど、智さんのキス…優しくて好きだから、だからもっとしてくれていいのに…」
そう言ったら、智さんにぎゅっと抱きしめられた。
「も~、相変わらず人を煽るよなぁ…知らないよ?そんな事言って…」
智さんはニコッと笑うとチュッと唇にキスをした…
何度も何度も繰り返し唇が触れあう…
今までのキスと違う…唇にチュウっと吸い付くようなキスに変わってきて心臓がドキドキしてきた…
ずっと繰り返し繰り返し唇が触れてるから、苦しくなってきて少し唇を開いたら、突然智さんの舌が…
ドンッ!
「痛ってぇ…」
ソファの下に落ちてる智さん、慌てて駆け寄った。
「あっ!ごめんなさい…智さん、いきなり舐めるからびっくりしちゃって…」
そう…いきなり智さんの舌が唇に触れ、びっくりして突き飛ばしてしまった…
「舐めるって…」
「……ごめんなさい…」
「大丈夫だよ…俺もごめんな?びっくりさせて…」
そっと抱きしめてくれるんだけど…なんだろ…この体の奥がむずむずする感じ…