第35章 sweet
「はぁ~、やっと落ち着いて食えるな…」
「クスクス…」
ベッドの上で、俺を抱きしめる智さんが大きく息を吐いたのが可笑しくて笑ってしまう。
あの後、ケーキを食べてすぐに帰っていったふたり。戻ってくることはないとは思ったけど、用心の為に全ての片付けを終し、お風呂を済ませるまで我慢した。
「まぁ、あっちはあっちで早く帰りたかっただろうし…」
「え?何か粗相しました?」
「違うよ…お前があんな顔してるから、相葉が我慢出来なくなったんだろ」
智さんが苦笑いする。
「そんなこと…」
だって雅紀は二宮さんのことが好きなのに。
「あるよ。別にお前のこと抱きたいとかじゃないぞ?エロ本とか見ると反応するだろ?それと一緒だよ。エッチしたくなっただけの話。だからニノにあんなこと言ったんだよ」
「あんなこと?」
「俺たちの前でするって話…あれでニノを煽ったの」
「あっ…」
そっか…俺も聞いてて恥ずかしかったけど、ちょっと想像したらまた少し躰が疼いたんだ。
「だから今日は比較的大人しく帰っていったろ?」
「そうですね…」
「あの時、翔も煽られただろ?」
上体を起こした智さんが俺を見下ろしてニヤっと笑った。
「えっ…あっ…」
智さんの手が首筋を撫でる。
「すっげぇ欲しそうな顔してたよ?アイツらの前でもいいからシようかと思ったくらい、色っぽい顔してた…」
智さんが覆い被さりキスをしてきた。初めから息が出来ないくらい激しいキスをされ、頭がクラクラしてくる。