第31章 future of hope
「はぁ~、疲れたぁ~」
「ごめんね、ヤりすぎた?」
もう間もなく昼を迎えようという時間…あれから雅紀に抱かれ続け漸く解放された。
「お前、絶対反省してないだろ?朝も同じセリフ言ってたよな?」
「だって、カズさんが可愛いのが悪いんじゃん。それにカズさんだって『もっと』って言ってたし、だから俺頑張ったんだけど?」
「うっ…」
確かに言ったけどさ…
「ははっ、とりあえずお風呂入ろうか…汗流したいよね」
「うん、メシも食いたい」
「ルームサービスでいい?」
「いいけど、もう贅沢するの控えような」
「え~、カズさんてばまたお金?」
「違うよ、大きい風呂つきの家買うんだろ?節約して金貯めないと」
雅紀は一瞬真顔になったあと破顔し優しく抱きしめ耳元で囁いた。
「できた嫁貰えて幸せ…」
「でも話進める前にやらなきゃいけないことあるんだけどな?」
「え?なに?」
俺はニヤっと笑うと
「ケーキ買って愛の巣でお祝い」
「あ~!そうだね」
雅紀は頷いてニコッと笑った。
「……って!なんでおまえらがいるんだよっ!」
「え~、お祝いしに来たに決まってるじゃん。はい翔ちゃん、ケーキ」
俺は利き手の左手に持ったケーキの箱を翔ちゃんに差し出した。
翔ちゃんは出した手を一瞬止め、雅紀の左手に視線を送ったあと箱を受け取り嬉しそうに笑った。
「おめでとうございます…二宮さん、雅紀」
「ふふっありがと、翔ちゃんのブーケのお陰だよ」
「違いますよ、たまたまのタイミングです。さ、どうぞ上がってください」
「おいっ翔!なんで上がらせてんだよ」
「え~、だってお祝いですよ?上がってもらうの当然でしょ?」
「さすが翔ちゃん、できた嫁~。智になんか勿体無いよ」