第31章 future of hope
「んっ…」
うっすらと目を開くと雅紀の爽やかな笑顔が見に飛び込んできた。
「目、さめた?誕生日おめでと、カズさん」
俺の髪を優しく撫でながら軽いキスをしてくれる。
「ありがと、雅紀」
「よく眠れた?身体キツくない?」
雅紀が少し心配そうな表現を見せる。
「ん、大丈夫だと思う」
「なら良かった…夕べカズさん意識飛ばしたまま寝ちゃったから、少しヤり過ぎたかなって思ってさ」
意識飛ばした?そういえばそんなような…なんか恥ずかしい…
「気持ちよかったの?」
「聞くな、バカっ…」
雅紀の胸に顔を埋めた。
「ふふっ、俺は最高に気持ち良かったんだけどなぁ」
狡い…そんな嬉しそうな声で言われたら俺だって言うしかないじゃん…
「…俺も、気持ち、よかった、よ…」
雅紀の腕が俺を強く抱きしめた。
「やっぱ可愛い…俺の嫁さん」
あ、そっか…俺、雅紀の嫁になったんだ。
左手の薬指に視線を向けた。
朝の光の中、キラリと光る銀の指輪を見て改めて実感した。
凄いな…翔ちゃんのブーケの威力。こんなに早く幸せが来ちゃったよ。
「ふふっ…」
「カズさん?どうしたの?」
「ううん、何でもない…」
「そう?ま、いっか…カズさんが幸せそうだから…」
幸せに決まってるじゃん、こんな素敵な旦那さん手に入れたんだから。
俺は雅紀の頬に両手を添えチュッとキスをした。
「…幸せだよ…雅紀と出会えて…」
雅紀は一瞬目を開くと最高に嬉しそうな笑顔を見せた。
「俺も幸せ…カズさんと出会えて」
雅紀からのお返しのキスはまた俺に幸せを運んできた。