• テキストサイズ

恋歌 《気象系BL》

第31章 future of hope


トントンとドアがノックされドアが開いた。

「翔、準備できたか?そろそろ時間だぞ?」

「松岡さん…大丈夫です」

松岡さんと呼ばれたその人が中に入ってくると翔ちゃんの前に立った。

「翔…やっぱ大野なんて止めて俺のとこに嫁に来いよ」

翔ちゃんは長身のその人を見上げるとニコッと笑った。

「ごめんなさい」

「だよなぁ…」

「松岡さんいい加減にしてください…」

苦笑いする智。なんだかどこかで見たことあるやり取り。

「ここにも居たんだハートの強い人…」

隣の雅紀が呟いた。
あぁ、岡田と同じなんだ…何度フラれてもアタックし続ける強いハートの持ち主。智も大変だ…

気の毒になって智を見ていたら松岡さんが俺の方を見た。

「大野が言ってた同僚の人?」

「はい、俺の同期の二宮と翔の同期の相葉です。
ニノ、相葉こちらがここの教会紹介してくれた松岡さん。翔が昔バイト先で世話になった店長さん。今は個人で珈琲店やってる」

俺の前に歩いて来るとニコッと笑う松岡さん。

「はじめまして松岡です」

手を差し出されその手を握るとそのまま松岡さんの口元へ引かれ手の甲へチュッとキスを落とされた。

「へ?」

「なっ!」

「「松岡さんっ!」」

驚く俺と雅紀と慌てる智と翔ちゃん。

「あぁごめん、あまりにも可愛らしいんでつい…」

「『つい』じゃないですよ、二宮さんには雅紀がいるんですから手を出さないでください」

「なんだ、彼氏持ちか…残念」

ほっと息を吐いた俺の耳元に雅紀の顔が近付いた。

「他の男からキスされるなんて…今夜はお仕置きだよ?カズさん」

雅紀の低い声が耳に響いた。
/ 760ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp