第31章 future of hope
貰ったドレスをハンガーに掛け雅紀の隣に戻った。
「そう言えばさ智たち同居するって聞いた?」
「うん、大野さんに聞いた」
「え?智に聞いたの?翔ちゃんじゃなくて?」
「え、そうだけどなんで?」
智から聞いてもおかしくはないんだけどなんかちょっと意外。
でもまぁ雅紀と智って何だかんだとよく話してる姿見るもんな。話の内容は怪しいもんだけど…
「今度の日曜日に引っ越しするから手伝いには行けないね?」
「え、今週の話だったの?まだ先かと思ってた」
「2か月前にふたりで住むこと決めてすぐに物件探し始めたって。
住む場所は今と変わらないところに住みたいって思ってたから結構すんなり見つかったみたいだよ?」
そんな詳しい事まで…
「それも智情報?」
「そう」
「最近、智と仲いいね…」
「あれ?ヤキモチ?」
雅紀がおかしそうに言うから頭をポカッと叩いた。
「誰がお前と智の関係疑うんだよ。想像しただけでキモいわっ」
「え~酷い~。俺、カズさんと翔ちゃんが抱き合ってるの可愛いって見てるのに」
それもそれでどうなんだろ…男同士が抱き合ってて可愛いって…
でも翔ちゃんはほんとに可愛いからついつい抱きしめちゃうんだ、いつも智に怒られるけどさ。
でもヤキモチを妬いてる智の姿も羨ましいんだよね。雅紀はたまにしかヤキモチ妬いてくれないから。
翔ちゃんは本当に智に愛されてるなぁ、って思っちゃう。
雅紀なんて俺と智がどんなに近い距離で話していても嫌な顔ひとつしないんだから。
雅紀が俺のことを好きでいてくれてるのはわかるんだけどさ、でもそれってどの程度なんだろ…