第30章 年下のオトコノコ♪
待ちに待った週末、あれから駅で智くんと何度か顔を合わせた。
そりゃそうか、同じ駅で同じ時間帯に通勤通学してるんだ。今までだって会っていたのに存在を知らなかっただけなんだ。
駅のホームまでの僅かな時間を智くんと一緒に歩けるだけでその日がラッキーデイに思えた。
あ~、段々のめり込んでってるなぁ…マジでヤバい奴じゃん。
智くんから連絡が入り午後の1時にコンビニで待ち合わせすることにした。
あと3時間か…もう一度部屋に掃除機かけておこう。
こんなに3時間が長く感じるなんて、楽しみ過ぎて昼飯も喉を通らない。
子供みたいだな…俺、こんなワクワクするのいつぶりだろう?彼女がいたときだってこんなに楽しみに思ったことないかも。
智くんとの待ち合わせよりも早くコンビニに行き、店内をぐるぐる回った。見るものもなくなったから雑誌のコーナーで立ち読みをする。
待ち合わせよりも5分早く姿を表した智くん。店の外から俺の姿を見つけるとふにゃっと笑って手を振った。
可愛すぎるんですけどぉ…俺、大丈夫かな…
店の中に入ってきた智くん。
「ごめんね、待たせた?」
「ううん、今来たとこだよ?」
ニコッと笑ってそう答えた。10分以上前に着いてたのになに言ってんだか。
恋する男ってほんとバカ…