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恋歌 《気象系BL》

第28章 forever


《翔side》

「何人かの女性と付き合った?その時点で気持ち的には穢れてんじゃねぇの?」

「翔ちゃんに相談されて俺が勧めたんだよ。『試しに付き合ってみたら?』って」

確かにそうだった。
あの頃女の子たちから告白されて、『さとくん』のことが心に引っ掛かっていたけど他に好きな子がいるわけではなかったし。
だから雅紀に『彼女たちを悲しませたくない』って話したら『だったら付き合ってあげたら?色々経験しとくのもアリでしょ』って。

でも付き合ってはことごとくフラレる俺のことを雅紀が不思議がった。
今まで付き合った子たちとの話をしたら優しく笑いながら『翔ちゃんはそのままでいいよ…好きな人が出来るまで誰とも付き合わなくていい』って言ってくれて。
それからは告白されても断るようにしたんだ。

「で?初めて好きになった相手が男?
俺が中学の時散々アプローチしたのに応えてくれなかった。翔はノーマルだから仕方ないか、って思ってたのに、結果男に持ってかれたんだろ?
雅紀は悔しくないのか?同じ男に翔を取られたこと」

「悔しくないよ。だって翔ちゃんが好きな人、男の人だって知ってたし」

「だからそれは最近の事だろ⁉」

「違う、翔ちゃんの初恋の人が男の人なんだよ」

「はぁ⁉だからそれが最近の…」

イライラし始めた潤の言葉を雅紀が遮った。

「違うんだよ、潤。翔ちゃんの初恋は6才の時で今その人と付き合ってるんだ」

「えっ⁉…」

潤は目を見開いて驚きの表情をした。
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