第28章 forever
「翔は雅紀が男の人と付き合ってても何とも思わないの?」
「どういうこと?」
「だから、男同士の付き合いを何とも思わないのかってこと」
「あ~、思わないよ?だって雅紀が男女関係なく好きになるのは中学の時から知ってたし」
「えっ⁉そうだったの?」
潤が驚いたけど、潤も知ってたよね?
「潤も知ってたんでしょ?雅紀が俺のこと好きだったの知ってたみたいだし」
「俺は知ってたよ?でも翔が知ってたのが意外だったから」
「たぶん潤が居なくなってから知ったのかな?」
「じゃあ、その時知ったの?雅紀が翔のこと好きだって」
「ううん、違うよ。知ったのは去年」
「ふ~ん。で?その時どう思った?」
「吃驚したよ。なんの冗談?って思った」
「それだけ?雅紀に対して嫌悪感とかなかったの?」
「え~、ないよ。ほんとに吃驚しただけ」
「そっか…なるほどね、よかった…」
笑顔で納得してる潤。俺が雅紀を嫌わなかったことが嬉しいの?
そんなことで雅紀のこと嫌うわけないのに。でも俺の恋人が男の人だって知らない潤にしてみれば同性からの好意を嫌悪感なく受け止めるって不思議なことなのかな?
もし俺が男性と付き合ってるって知ったら引く?言わないでおいた方がいい?一週間後にはアメリカに帰るんだし、わざわざ言う必要もないのかな。