第27章 What is your dream ? #10
「ニノ、プロ野球選手までは言っていいけど、そのあとの部分は取材で言っちゃ駄目だぞ?」
大ちゃんが菩薩の微笑みで言った。
「でも、ニノも夢叶えたんだねぇ…野球選手ではないけど一緒にプロになってるし」
翔ちゃんが嬉しそうに微笑んだ。
「あっほんとだ、今まで気にしたことなかった」
「俺とカズの夢は叶ってるけどみんなは?大野さんとか夢あったの?」
「ん~あったかなぁ…ダンスやるようになってからはずっと踊っていたいなぁ、とかは思ってたけど…」
「それが夢なら大ちゃんも夢が叶ってるね」
「あー!そう言えばあった子どもの頃の夢」
「え、ナニナニ?」
「可愛い花嫁と結婚式あげること!」
「えっ⁉」
翔ちゃんが驚きの声をあげた。
「ちょっと意外なんだけど」
松潤も驚いてる。確かにねぇ、大ちゃんのイメージじゃない。
「大ちゃんなんでそんな夢持ったの?何かきっかけあった?」
「うん。俺、幼稚園の時母ちゃんの弟の結婚式で花嫁のベール持ちしたんだよ」
「なに?その花嫁が美人だったの?マセてんなぁ大野さん」
松潤がニヤニヤしてる。
「違うわっ!一緒にベール持ちした子がスッゴい可愛かったの!」
「なんだ、そっちか」
「その子大人たちからも可愛いって騒がれてて、そしたら『大人になったらボクもドレス着て結婚式する』って言ったから、だったら俺はその子と式を挙げようかと…」
「は?『ボク』?その子女の子じゃねぇの?」
「女の子だろ?白いワンピース着てたし…でも確かに『ボク』って言ってたんだよなぁ、なんでだろうな?」
「俺らにわかるわけないだろ」
ごもっともな意見だな。まぁ、永遠の謎だろうね。