第27章 What is your dream ? #10
はじめはみんな話に着いていけなくて『なんで俺たち?』って感じだったんだけど、事務所の人と話をしているうちに翔ちゃんが
「俺、智くんのダンスを多くの人たちに観てもらえるならやってもいいかな」
って言い出して、大ちゃんは
「俺はずっと翔くんと一緒に居られて、踊り続けられるならなんでもいい」
って言い出した。そして松潤も
「俺は大野さんのダンスに少しでも近付きたいからずっと一緒に踊れるならありがたい」
って言うし、そうなるとニノも
「潤くんがやるなら僕も一緒にやるよ」
って言った。最後に残った俺はもちろん
「俺はみんなと楽しく過ごせればいいからみんながいいなら何でもOK!」
そして俺たちはアイドルグループとして新たに結成した。
もちろんすぐにはデビューは出来なかったけどね。
歌の練習はしなくちゃいけなかったし、ダンスももっと高度なものにする為にしっかりとした先生に付いてレッスンを受けた。
そしてデビューして8年、今ではトップアイドルとして活躍している。
今日のお仕事は5人揃って雑誌の取材。
さっきニノも言ってたけど本当の事を話す訳にはいかない。
「ねぇ、他の人は?どんな夢持ってたの?」
松潤の夢は参考にならないから他の3人に話を振った。
『ん~』と考える大ちゃんと頬を紅く染める翔ちゃん。このふたりは後回しだな。
「ニノは?」
「僕は潤くんと一緒にプロ野球選手になること」
「あ~、そう言えばそんなこと言ってたねぇ」
「うん、潤くんがそう言ってくれたから僕の夢にしてたんだけど、でもよくよく潤くんに聞いたら潤くんの夢はプロ野球選手になることじゃなくて僕とずっと一緒に居ることだったんだって」
なんだよそれ…それも取材で答えられないじゃん。