第24章 What is your dream ? #7
僕は恥ずかしいのを誤魔化すために他の話題を探す。
「そ、そういえばさ、雅紀はなんで寝ていられるんだろうね?」
翔さんの小さな喘ぎ声と共に聞こえるのは雅紀の規則正しい寝息。
「あぁ、あいつ?見てみなよ」
「え?」
言われて上半身を少し起こすと潤くん越しに見えたのはイヤホンをしている雅紀の姿。
「イヤホン…」
「準備いいよなぁ…
大野さんと翔さんがふたり部屋になった時点で予想してたんだろ?
雅紀は昔からここに来てたから夜の静けさは知っていただろうし、だったら俺たちにも一言言っといて欲しかったよな?」
僕は体を倒し布団に戻った。
「ふふっ、そうだね…でも3人揃ってイヤホンしながら寝てる姿って可笑しくない?」
「まあ、確かに笑えるわな」
「でしょ?」
『あぁ!ダメぇっっ!』
その時一際大きい翔さんの声が聴こえた。
思わず黙り込んでしまった僕。
「それにしてもあのふたり初めてなのに激しいなぁ…」
「初めて?」
「じゃねぇの?付き合いだして1ヶ月も経ってないよ?」
「そう言えばさっき言ってた…雅紀との関係疑われて付き合いだしたって」
「なに?カズ、翔さんとそんな話したの?」
「あ、うん…ちょっと聞きたいことあったから…」
「聞きたいこと?」
「うん…大野さんのこと好きになったとき戸惑ったりしなかったのかなって思って…」
「戸惑う?」
「うん、だって男同士だよ?はじめからその気持ち素直に受け入れらたのかなって」