第24章 What is your dream ? #7
「最近付き合いだしたんだよね?好きって気付いたのも最近なの?」
「ううん、去年の夏だよ。自分の気持ちはすぐに受け入れられたんだけど、流石にそれを智くんに伝える勇気はなかったからずっと隠してた」
「どうやって気持ち伝えたの?」
「智くんにね俺と雅紀の仲を疑がわれたの。だから『好きなのは雅紀じゃない』って否定したら今度は『他に誰かいるのか?』って…『いるけどその人とは付き合えない』って言ったら『じゃあ俺と付き合って』って。
スッゴい吃驚しちゃったよ…まさか智くんが好きでいてくれてるなんて思ってもみなかったから」
幸せそうに笑う翔さん。
翔さんは自分の気持ちに素直なんだね…
伝えることは出来なくても大野さんを好きな気持ちは否定しなかったんだ。
「翔さん…僕、自分の気持ちがわからなくて…」
「なに?何かあったの?」
「…潤くんにずっと一緒に居たいって言われた。
でも僕、潤くんのことそういう好きなのかわからないんだ…」
「でも好きなんでしょ?」
「好きだよ?生まれた時から一緒だし…僕だって離れたくはないよ」
「生まれた時から一緒だから離れたくないの?じゃあニノはご両親とずっと一緒にいる?」
「そんな訳ないじゃん、いずれは離れるよ」
「じゃあ松潤は?ただの友達ならいずれ離れてもおかしくないよね?松潤だっていつかは結婚するかも知れないんだし」
潤くんが結婚?女の人と?
潤くんの夢は僕と結婚することだって言ってた…実際それは不可能なことだけど、それでも今もその思いは変わらないって。
それなのに潤くんが僕以外の人と結婚?そんなの…
「やだ…僕、潤くんの夢叶えたい…」
一緒にプロ野球選手になる夢は叶えられなかった…でも、もうひとつの夢は一緒に叶えたい。