第24章 What is your dream ? #7
雅紀からの提案で行われることになったダンス部の合宿。
まだ知り合ったばかりの人たちとだし、人のお祖母ちゃんの家ってなるとちょっと緊張しちゃうけど、潤くんが行くって言うから僕もすぐにオッケーした。
雅紀ともどんどん仲良くなったし、ふたりの先輩もとても優しくしてくれるから合宿の日程が近付くにつれ行くのが楽しみになってきた。
雅紀のお祖母ちゃんが住む町はとても自然豊かな場所で歩いているだけでも気持ちがいい…
心地よい風に吹かれているとまた潤くんに手を握られた。潤くんを見ると嬉しそうに微笑んでて、その笑顔を見たら僕も嬉しくなった。
楽しい気持ちで過ごしていたのに、練習が終わりに近付きみんなで話しているときに大野さんを褒める翔さんを見て潤くんがポツリと呟いた。
「いいなぁ、大野さん…」
潤くん?それってどういうこと?翔さんに褒めてもらっていいな、ってこと?
潤くんもやっぱり綺麗な人に惹かれるの?
僕とずっと一緒に居たいって言ってくれてからそんなに経ってないのに翔さんの方が良くなった?
朝、手を握ってくれたのはなんだったの?
僕の頭の中を沢山の疑問が駆け巡る。
「カズ?どうかした?」
心配そうに声を掛けてくれたけど、それは幼馴染みとして心配してくれてるだけ?
もう潤くんの気持ち、わからないよ…
それに…こんなに悩む理由もわからない…
なんで僕こんなに苦しいの?