第23章 What is your dream ? #6
「なになにそれより『ふたりとも』って?松潤の好きな相手ってニノなの?」
今度は大野さんがニヤニヤしながら聞いてきた。
「そうだけど…俺たちはまだそんな関係じゃないよ」
「ふ~ん、まだねぇ…それで?ニノは松潤の気持ち知ってるの?」
「うん、伝えた…」
「じゃあ返事待ちかぁ、辛いなぁ」
「そうでもねぇよ、もう十年以上カズのこと想いつづけてんだ、すぐに拒絶されなかっただけ良かったって思ってる」
「そっか、そっか…」
大野さんが湯舟に浸かりお湯で顔を洗った。なんかほんとこの人たまにじいちゃんみたいな仕草するんだよな。
「ねぇねぇ、大ちゃんたちは?どっちからコクったの?」
「ん~?おれぇ?」
「なんで『おれぇ?』なの?曖昧だね?」
「『付き合って』って言ったのは俺からで『好き』って言ってくれたのは翔くんが先だったから」
「へぇ、で?いつから付き合ってるの?俺たちと最初に会ったときは付き合ってなかったでしょ?」
「その日だよ…」
「へ?その日?」
「そう、その日…翔くんがお前に抱きついたから『雅紀のこと好きなの?』って問い詰めたんだよ、そしたら俺のこと好きって言ってくれたの」
「じゃあ、ふたりが付き合ってるのって俺のお陰?」
「だな…」
「やったぁ!俺キューピッドじゃん」
雅紀がキューピッド…うん、なんか似合ってる。雅紀って人の幸せ大好きだもんな。どうせなら俺たちのキューピッドにもなってくれねぇかなぁ。