第3章 second love
翔ちゃんは知ってたの?俺が翔ちゃんを好きだったこと…
そしていつの間にか俺の心が潤くんへと向いていたこと…
「和の一番の理解者は翔さんかも知れないけど、俺、和の事一番大切にする自信はあるよ?
だから俺との事、考えてみてくれない?」
潤くんが真剣な眼差しで俺を見る。
俺はなんて答えたらいい?
『俺も潤くんが好き』それとも『よろしくお願いします』
今まで告白されたことがない訳じゃない…でもその時は翔ちゃんの事が好きだと思ってたから全部断ってた。
オッケーの返事をするのって意外と勇気いるんだ…
俺が返事を出来ずにいると、潤くんは『ふっ』と笑って
「大丈夫、今すぐ返事くれとは言わないから」
そう言って頭を撫でてくれた。
「さて。土産物でも見に行こうか」
「…うん」
潤くんは俺からの返事を聞かずに待つと言ってくれたけど…
大野さんが言ってたのってこう言うこと?
さっきのタイミングを逃してしまってこの先いつどうやって返事をすればいいんだろう?
翔ちゃんみたいに2年も待つとかないよね?
お土産コーナーであれこれと見ていたら
「和なんか欲しいものあった?」
「ん~、まだ特には」
「何かあったら言って?誕生日のプレゼントにするから」
「え、悪いよ」
「いいの、俺がしたいんだから…
翔さんにばっかいいカッコさせられないでしょ?」
ニコッと笑う潤くん。
そんな事で翔ちゃんと競わなくても…
でも買って貰った方が潤くんも喜ぶのかな…
俺は真剣に商品を探し始めた。
そして目に付いたのがイルカの抱き枕…
さっきのイルカショーで潤くんと似てると思ったしそれにこのイルカなぜか凛々しい眉毛がついている。
潤くんみたい…そう思って手にして見ていたら
「それがいいの?」
潤くんが聞いてきた
「潤くんに似てない?」
って答えたら
「じゃあ、それプレゼントする」
って嬉しそうに言われた。