第23章 What is your dream ? #6
午後も同じように練習を繰り返し最後にもう一度音楽を掛け動画を撮影した。
「最初の時よりはかなり良くなったな」
「だね…この調子でもっと精度あげてけばそれなりに見えるよ」
「それにまだフォーメーションの練習してないからな、フォーメーションが入れば更に格好よく見えるはず」
「うん、頑張ろうね」
「それにしてもお前ら体力あるなぁ」
大野さんが俺たち3人を見た。
「そりゃねぇ、3人とも野球やってたから体力だけは自信あるよ」
雅紀が自慢気に答えた。
「心肺機能が高いのはいいことだよね、俺もサッカーやってたから持久力はそこそこ自信あるし」
「大野さんは?何かスポーツやってたの?踊ってても呼吸乱れないよね」
「俺?やってないよ?趣味で踊ってただけ」
「そうなの?あんな激しく踊っても余裕そうだから鍛えてるのかと思った」
「智くんは元々身体能力が高いんじゃない?」
「そっかなぁ?あんま気にしたことないけど…」
「智くんらしいね、自分の能力に無頓着なんだから」
「そう?俺そんな自慢出来るような能力もってないよ?」
「ダンスで人を惹き付けられるのは凄い能力だと思うけど?」
「惹き付けてなんかないだろ」
「ははっ!確かにわかってないね大ちゃん。俺も松潤も大ちゃんの踊り見てダンスやりたいって思ったんだよ?」
「ほらぁ、ねっ?智くんのダンスは人を惹き付けるんだよ」
「特に翔ちゃんがでしょ?俺のこと誘った時も言ってたもんね?スッゴい格好いいから観に来いって」
「だ、だってほんとに凄い格好いいんだもん」
顔を紅く染めながら大野さんを褒める翔さん。
好きな人からこんな風に褒めてもらえるなんて…
「いいなぁ、大野さん…」
「は?」
大野さんが俺を見た。
「あっ…」
思わず心の声が漏れてた。
「いや、なんでもない…」